2020年9月1日(火)
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー(ヴィオラ編曲版)
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラソナタ Op.31-4
今日は基礎練習お休み。
8月に聴きに行ったイザイの無伴奏ヴァイオリン作品のみを集めた演奏会に触発され、ヒンデミットの譜面を取り出して弾いている。Op.34-1は学生時代楽譜を購入しレッスンも数回受けたものの、消化不良のまま終わった作品の一つ。「兎にも角にも、音にした音符は一音残さず耳に入れる」ことのみ念頭に入れ、今日は1楽章を見ていく。不協和音の音程が難しい。勢いで無理矢理押し通す学生の力技は、最早通じない。曲に対する先入観や出来上がりイメージを全て脇に置いて、とにかく自分が出した音を「そのまま耳に入れるだけ」に徹する。
弾きづらい時ほど、「出した音を聴く」行為にエネルギーを全振りした方が楽なようだ。
何となく気が向いて、ヒンデミットは全楽章を通しで弾く。通しで弾くと、各楽章の見方が変わり面白い。3楽章の最後が手薄であることが判明したので、明後日以降の課題に。
ヒンデミットを通し終えて、2日ほどケースから出せていなかったバロックヴィオラの無事確認も兼ねて、テレマンを弾く。良かった、弦は切れていない。
2020年9月2日(水)
他用のため、練習お休みの日。
2020年9月3日(木)
ビーバー:パッサカリア
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー(ヴィオラ編曲版)
カール・フレッシュ:音階教本(C-dur , a-moll)
クロイツェル:42の練習曲(13番)
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラソナタ Op.31-4
一日練習しなかった次の日の練習は、大体耳が鈍っている。一番最初に鈍るのは手腕よりも耳だと思うから、聴覚が鈍っていないことに気付けないよりは良いのかもしれない。
まずはバロックヴィオラの状態確認。湿度の急上昇で心配だったが思いの外安定しており、一安心。音階を弾いてから、しばらく弾いていなかったビーバーのパッサカリアを、暗譜でどこまで弾けるか試す。しかし途中で他用のため遮られ、次回へ持ち越し。テレマンは今日から11番を見ることにする。拍子の通り音符を並べているだけでは曲にならないため、「最終目的は何なのか(音を出すことを最終目的にしてしまってよいのか?)」思い直しながら少しずつ見ていくことになった。
モダンヴィオラは音階、練習曲とヒンデミット。クロイツェルは13番。3ページ、この練習曲集の中で一番ページ数が多いのではなかろうか。昔弾いたイメージを払拭するのに一苦労。改めて曲に向き合う中で、記譜の間違いらしきものも発見。
ヒンデミットは一昨日課題として浮上した最終ページを中心に据える。そういえば学生時代は試験か何かの都合で、最終楽章である3楽章までレッスンで辿り着けなかったのだった。改めて楽譜の1ページ目を見て、献呈された作品であると今になって気付いたのは汗顔の至り。しかし演奏するにあたり視野が広がった気がするのは嬉しい。
2020年9月4日(金)
カール・フレッシュ:音階教本(C-dur , a-moll , es-moll)
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラソナタ Op.31-4
時間の関係で、本日はモダンヴィオラのみ音出し。音階はいつも弾いている指慣らしを兼ねた C-dur , a-moll の音階練習。今日は「ただ音を出すこと」を目的にしがちであったため、「最終目的は何なのか」自問自答しながら30分ほどを費やす。その後、es-mollをやることに。目を閉じて開いたページの音階をやろうとして、よりにもよって調号の多いページを開いてしまった。指板の端ギリギリの、普段なら滅多に登場しないであろう領域のポジションの音を一通り出し終えたところで、ヒンデミットを取り出す。3楽章は中間部分から楽章冒頭へ逆順に練習し、冒頭のテーマを見直す。もしかしたら音符が少ない分、一番肝心な場所が手薄になっていやしないだろうか。一度気になると、そういえば腑に落ちていなかったような気がするので、考える前にテーマ部分だけ繰り返し弾くことにした。
最後に1楽章のみ通して弾く。ひたすら不可解な和音と16分音符を弾くだけに思えた曲に表情らしきものが見えたような気がしたのは、数日前の練習の効果と思いたい。
2020年9月5日(土)
ビーバー:パッサカリア
テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジー(ヴィオラ編曲版)
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラソナタ Op.31-4
今日は耳がなかなか開いた状態にならず、出だしから苦戦。こういうときは集中力もあまり続かないため、15分おきに5分ほどの小休止を挟みつつ、心身ともに演奏モードに入るのを待つことになる。
ビーバーのパッサカリアは、一昨日よりも頭から音符が抜け落ちているようで、練習は1ページ目のみに留めることにした。曲が好き、尚且つ譜めくりが面倒なため、暗譜を目指す。学生時代の実技試験は暗譜で演奏だったけれど、今はこうでもしなければ暗譜をすることはないのだ。途中でテレマンに切り替え。11番を通してモダンヴィオラへ。
モダンヴィオラはヒンデミットのみ。練習順序は3楽章→2楽章→1楽章、その後1→2、2→3楽章と各楽章の繋ぎを見る。曲の顔が何となく見えてきて、演奏も楽になってきた。
2020年9月6日(日)
ビーバー:パッサカリア
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラソナタ Op.31-4
バロックヴィオラは音階を弾き、ビーバーのパッサカリア。まずは1ページ目の暗譜を目指す。譜読みの段階は終わって曲の全体の流れは頭に入れたつもりだったが、いざ目が楽譜から離れるとあっさり無限ループにハマってしまい、なかなか先へ進めない。一度どつぼにハマってしまうと、どこを弾いているのかわからなくなってきて、楽譜から目を離すのが不安になってしまう。この曲が難しいのか、暗譜をしていなかったからこうなったのか。
ヒンデミットは2楽章を。音価がうやむやなまま何となくの流れで弾いてしまっていたので、改めて音の長さを見直す。曲の流れが変わってしまうので8分音符で数えるのには抵抗があったが、一度きちんと見ておく必要があったため、古い書き込みに従った。幸い2楽章まではレッスンを受けていて、ドイツ語の指示も日本語訳が書いてあったため、他の楽章に比べ練習はスムーズ。ボウイングは印刷されていた方を優先した。“Lied(歌)”と書いてあるので、どのような歌を想定していたかも考える必要がありそうだ。